小倉百人一首(16-20)

中納言行平

立ちわかれ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば いまかへりこむ
(たちわかれ いなばのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ)

在原業平

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
(ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは)

藤原敏行朝臣

住の江の 岸による波 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむ
(すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ)

伊勢

難波潟 みじかき蘆の ふしのまも あはでこの世を すぐしてよとや
(なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや)

元良親王

わびぬれば いまはたおなじ 難波なる 身をつくしても あはむとぞ思ふ
(わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ)